
2025年8月、「永劫のアナスタシス」完結しました!
16万字というかなりの長編になりましたが、無事に完結できて安堵しています。以下、制作時のお話などをさせてください。
えいあなの結末に関するネタバレがありますので、ご注意ください。
➀こんなに長く書くつもりじゃなかった
そもそも、いのうえを書き終えたら創作活動をやめようと思っていました。いのうえ最終章を描いている辺りで結婚して妊娠したので、漠然といのうえ完結後は子育てをすることになると思っていました。
けれどその妊娠は流産してしまったので、次に妊娠しても出産の前に書き終えられるようにと、えいあなは一年弱で書ききれる分量の構成にした……つもりでした。なのに、気がついたらえいあなを書き始めてからいつのまにか三年も経っていました。なんでや。
②ボイスドラマにするつもりもなかった
えいあなを書き始めたときは「いのうえの時ほど熱量を注げる自信もないし、えいあなはボイスドラマ化は無理かなー」なんて軽く思っていたのです。けれど書き進めるうちに声をつけたい欲が膨らんでしまい、結果としてエルピーダの制作に踏み切りました。いまは作ってよかったと思っています👍
③2つの構想のドッキングから生まれた
ポストアポカリプス系の世界観が好きです。ダークファンタジーを表現するための舞台装置として「終わってしまった世界」を書きたいという願望がありました。そこから伴って、漠然と終末の情景(=構想A)を脳内に抱え込んでいました。同時期、別件で全く別のお話(=構想B)が生まれまして、二つの構想の性質が連続していたのです。試しに融合してみたところうまく一つのお話に調和してくれたので、そこから本作が生まれました。構想Aと構想Bの2つがあったからこのお話はできたので、特に構想Bが生まれるきっかけになった出来事に関しては本当に感謝しています。
④この話は全員が死ぬ話! 一人も生きて還せない!
この物語は「全滅エンド」です。呪いは解けない、しかも呪いをかけた元凶を解明することさえできない。端から見たら主人公たちは何の成果を得ることもできずに死んでいくエンドに納得がいかない人もいると思いますが、この話はあらかじめそうしないといけなかったんです。舞台設定がそうなっているので、呪いを解くという話に持っていくことはどうあってもできませんでした。
この呪いは絶対に解けない。なので、主人公の目的を「呪いを解くこと」そのものではなく、「愛を得る」ということに設定しました。主人公たちは呪いが解けずに最終的にいずれ魔物化しますが、その旅路の末にしっかりと「愛」を掴んだ……ということが伝わっていたら幸いです。
主人公たちは愛を掴んだので、作者的にはこの話はハッピーエンドだと思ってます。まさかメリバなんていいませんよね……?
⑤ダークファンタジー 難しいけど楽しかった
王道ファンタジーを貫き、オーソドックスな起承転結構成をとったいのうえ。対してえいあなは最初から全滅するという結末が決まっていたので、物語がギリギリで成立するレベルで起承転結の構成を崩さざるを得ませんでした。主人公たちはハード面ではなんの成果も得られない(むしろリヴァーディアに踏み入れなければモルテたちは助かったので逆効果)。カタルシスもなにもないお話になってしまうので、ストーリーとお話全体のテンションの持っていきかたがすごく難しかったです。
けれど書きたいものはかけたし、いのうえと同じくらい思い入れのある作品になりました。読んでくれた方々、エルピーダの制作に携わってくれた方々、えいあなに関わってくれた方々へ。本当にありがとうございます。
⑥今後について
日記にかいたリンクと同じ記事に繋がります。
今後の常磐光紀としての活動方針と、新作「恋セヨ鼓動」に関する予定を下記の記事にまとめました。興味がありましたらご覧ください。
