永劫のアナスタシスより動画作品「変貌」を公開しました!
まだご覧になっていない方は、↑よりどうぞご覧ください😊 ただし、えいあな6章最終話のネタバレと、えぐめの表現を含みます。覚悟してください。
制作のきっかけ
6章ラスト付近のストーリーを、下記に簡単にまとめました。
セリーニの思惑で、リヴァーディア王城の崩壊に巻き込まれたアルカが圧死。彼女が担っていた「祝福」が途絶えたため、すでに呪いが完成していたフォティアの魂は魔物化する。獣と化したフォティアがレネたちに襲い掛かるところで6章終了。
セリーニおまえどうやって崩落の計算した? あと、フォティアの鳥籠がバチクソに頑丈で、落ちてくる瓦礫を弾き返していたら一体どうするつもりだったのでしょうか。ツッコミどころが多いシナリオですが、いいのです。ファンタジーなので。
で、この部分、なかなか小説だと伝わりづらい。もちろん文字にして表現するのは可能なのですが、どうせならフォティアの肉声のほうが伝わるじゃないですか。人の声が獣の声にシームレスに移行したなら、それが一番「ああ、人から魔物に変わっていく!」という表現がバシッと伝わる。
そう思い、フォティア役の声優さん田中さんと、エルピーダやトリクロで音声を編集してくださったえんぴつさんに相談をさせていただいたのです。
打診
「田中さん! 長めの断末魔をあげていただくことは可能ですか!?」
「えんぴつさん! 長めの断末魔を、シームレスに魔物の声へ移行することは可能ですか!?」
お二人に上記の相談を行いまして、お二人とも快くOKをしてくださいました。神だ。神しかいない……。
この時点で「声が付くなら映像もつけたいなぁ」と欲が出てしまい、いのうえの「χ」の時のように手書きアニメもどきの映像をつける方向で考えました。映像の制作期間を長めにとる必要があったので、田中さんとえんぴつさんにはかなり早い段階で打診をさせていただきました。8月末から9月頭くらいのことです。
映像ができるまで
当然ながら自分は絵描き字書き漫画かきなので、映像は専門ではありません。ぬるっと動くアニメーションとか無理無理!! ……だけど、田中さんのお声とえんぴつさんの音声編集技術をいただくのですから、せめて自分ができる限りの全力はだそう!! というのが本企画のモットーでした。
尺は短めの1分強。ここに、必要な絵をどんどん描いていきます。






おおまかな画像効果は動画編集ソフトさんがやってくれますが、クリスタで調整して貼り付ける方が楽なのである程度は整えつつ。
ちなみに、下記2枚の瓦礫なのですが、お菓子をトレースしたものです。




茶色いのは製菓用の割りチョコ! クッキーはアーモンドクッキーを粉砕したもの!
良い感じに粉々してくれて、アーモンドクッキーはすごく助かりました! 瓦礫を描くときは皆さん試してみてください😊 アーモンドクッキーはもちろん、チョコも製菓用であるにも関わらずすべて常磐の胃袋に仕舞われました。おかしいな、チョコはなんかの材料にするつもりだったのにな??
ちなみに鳥かごもトレースです。こちらはモールを百均で購入し、鳥かごの形に組んで潰しました!




此処には掲載していませんが、雨や波紋、呪いの紋様などもクリスタで描いて組み込んでいます。編集ソフトデフォルトのプラグインにも「雨」があるのですが、表現がいまいちアニメ風にはならなかったので使用せず。自作の雨画像を、1フレームずつ複数枚交互に表示させています。
絵を描いて動画編集ソフトに組み込んで、もう一枚描いて動画編集ソフトに組み込んで……という地道な作業を繰り返し、「変貌」の動画は出来上がりました。
動画作成の限界
音と声がすごすぎて、映像のクオリティが音声に追従できなかったのが唯一悔しいところです。
ぺしゃんこにつぶれた鳥かごを見るシーンでフォティアの姿がヒキで映る画面があったかとおもうのですが、音はちゃんと「フォティアがよろめいている足音」が入っているのですよね。その直後も呪い発動のエフェクト音がいろいろ組み込まれているのです。作業にともない周回で聴くたび、新たな音の発見がありました。
よろめいている足音、映像でもちゃんと表現できれば……! 呪いのエフェクトはかなり動画編集ソフトで盛り込みつつ表現をこだわりましたが、自分の技術がもう少し高ければもっとブラッシュアップできたのではないのか……! と思っています。
まとめ
残り、えいあなは「最終章」を残すのみとなりました。えいあなに限るのならば、音声が付く作品はこの「変貌」が最後になるでしょう。
私は固定の媒体にとらわれず、お話が必要とするならば絵や音声など、あらゆる表現方法を使用します。音声をつけなければいけない場合はもちろん声優さんの力が必要になりますし、ときにはその声をMIXする編集さんの力も借りなければいけません。いのうえの時もそうでしたが、音声の力を借りなければいけないとき、いつも快くOKを出してくださる皆様と、それを聴いてくれる方々には頭が上がりません。
永劫のアナスタシス、よければ最後までお付き合いいただけると幸いです。